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De Gier（デ ヒア）はSander De Gierが1996年に始めたオランダのブランドです。 彼は元々は個性的でモダンなベース・ギターをメインに作っていましたが、現在は主にFender系のスタイルを押し出した製品がメインです。 元々高く評価されていたブランドでしたが、BeBopというJBスタイルのモデルをリリースして以降、そのあまりの素晴らしさから、その仕事で手一杯になっているのが現状です。 現在はFenderのスタイルのほかに、Gibsonのスタイルを採り入れたユニークなモデルもラインナップします。 De Gierに出会ったのは2022年にドイツで開かれたGuitar Summitでした。 一見してその佇まいに期待を抱き、弦を1度弾いた瞬間にそれは確信に変わりました。 それほど圧倒的に素晴らしいクオリティを感じさせられ、交渉をスタート。 最初はさまざまな理由から日本向けの販売は難しかったのですが、根気強く交渉を重ね、この度販売を開始するに至りました。（本当に素晴らしかったので絶対に日本のミュージシャンに紹介したかったので、ずいぶん粘りました。） Guitar Summitには他にも多くのブランドが出展しており、様々なビルダーと話しました。 その中でDe Gierの話は何度か出てきて、その実力は広く知れ渡っているようでした。 何人かのビルダーはDe Gierに自分のためのベースをオーダーしているとも。 それほどに素晴らしい評価を欧米で受けているブランドだということです。 そして、私自身も同じように最大級の評価をしています。 本モデルは彼らの大ヒット作、BeBop5です。 このモデルはプロトタイプをMarcus Millerが購入し、そのあとすぐにRichard Bonaもオーダー。 彼らのような本物のミュージシャンたちに高く評価され続けています。 ボディはAlder、指板はRosewood、とクラシックな木材の組み合わせ。 ブリッジはETSにカスタムオーダーしているオリジナルのスタイルで、チューナーはHipshotです。 カラーはBurgundy Mist。 ニトロセルロースラッカーを塗料に使用し、レリック加工で仕上げられます。 カラーリングとレリック加工によって作られるこの雰囲気の良さは、De Gierの特徴の一つですね。 本当に美しい仕上がりで、彼らのカラーリングは世界でも随一の腕だと感じます。 De Gierは個体に合わせて様々なPUを使い分けますが、この個体にはLindy Fralinです。 基本的にはパッシブのサーキットですが、Vanderkley製のカスタムFatboost機能を搭載します。 これによって、わずかに低音域を持ち上げ、またインピーダンスが下がることで高音域のロスが減り、体感的には低音域と高音域を同時にブーストしたようなニュアンスが得られます。 これがかなり秀逸で、目から鱗でした。 あくまでパッシブの時点でサウンドを完成されていますが、そこにただ少しだけプラスすることでさらに強烈なパンチ力が得られるかのよう。 ミニマルでありながら、最大限の効果が得られるこのデザインには全てのベーシストが感心するはずです。 3つ目のノブはパッシブのトーンですが、プッシュプルスイッチによってトーンの効き方を調整できます。 特に絞る時には大きく高音域を丸くしてウォームにしたい時と、逆にハイミッドを強く強調したい時があると思います。 それらは通常であればコンデンサのチョイスによって調整しますが、この機能によってどちらも簡単に選ぶことができます。 4つ目のノブはロータリースイッチになっており、Fatboostのオンオフができます。 5弦ベースでありながら、3・4弦はどこまでもオープンなニュアンス、1・2弦は美味しいミドルレンジを失っていません。 そして、5弦はゴリっとトレブリーなJBらしいフィーリングを失わず、瑞々しい音程感に溢れたもの。 これこそが我々が5弦JBに求めていたものです。 感動を約束します。
●SPECS alder body maple neck rosewood fingerboard Fralin pickups 付属品 ：ギグバッグ、スペックシート 文章：嵯峨駿介 検品担当 : 寺尾 メーカー保証付き 頑丈な段ボール箱で発送します。