「隠された真相」昭和37年刊の復刻版。 A5版、324ページ。
陸軍大将真崎甚三郎の弟、真崎勝次元海軍少将の著書である。真崎甚三郎氏は、2・26事件の際、反乱部隊により大命降下を目され、事件後の裁判においては、「判決理由は有罪論、主文は無罪」とされた、いわゆる「皇道派」の重鎮である。その真相はいまだ不明である。真崎勝次氏は、戦前は兄とは異なり海軍に身を置き、予備役編入後の戦中から戦後にかけて衆議院議員を務めた政治家である。現衆議院議員の原口一博氏の遠戚として知られる。本書はそもそも、原口議員がXにおいて、またチャンネル桜の討論番組等で紹介されたことがきっかけとなり、復刻となった。本書は、「赤色ファショ」と表現される、ソ連共産主義の影響下にある者達の暗躍に焦点を置く。著者は「なぜ負けるに決まっている戦争を始めたのか」の問題意識にもとづき、2・26事件、近衛内閣、大東亜戦争等を俎上にあげる。そして、戦後の左翼的風潮にどのように対処すべきか。何を守り、何を失ってはいけないのかへと話を広げる。令和日本も既視感を彷彿させられる。グローバリストという、現在の赤色ファショとその暗躍から、いかに日本を守るか。示唆に富む本書を、令和日本に贈る。