日本(東北~沖縄)から朝鮮半島南部にかけて分布する常緑性のつる性樹木です。元々は関東より南の地域に分布する暖かい地方の樹木ですが、丈夫な性質のせいか今では東北地方の一部まで分布地域が広がっているそうです。つるは長く伸びて生長すると直径8mmほどの太さになります。
4月下旬~5月にかけて萼(がく)が花弁状になった小花を葉の付け根に5輪前後固まって咲かせます。花の色は白~淡いクリーム色で中心に紅紫色の筋が入ります。花後に直径5cmほどの卵形をした果実を付け、秋に紫色に熟します。熟した果実の中にはたくさんの黒いタネとやや透き通った白色の果肉がつまっており、果肉はほのかに甘くておいしいです。ただし、果実の大きさにしてはタネが大きくて量も多いので多少食べにくいです。かたちはアケビに似ていますがムベは熟しても裂けないところが違います。果実は日持ちがよいのでつるが付いた状態で生け花の材料とされることもあります。
葉は小さな葉が集まって長い柄の付いた形(掌状複葉)をしています。この小葉の数が木が生長していくにつて3→5→7とふえていくので昔から縁起の良い樹とされています。