山月記」などの名作を遺した中島敦(1909~1942)は、作家を志しながら横浜高等女学校の教師をしていましたが、1941年(昭和16)に女学校を辞めて、南洋庁勤務のため当時日本の統治下にあった旧南洋群島のパラオ(現・パラオ共和国)へ向かいました。滞在中には当時8歳の長男・桓(たけし)と1歳の次男・格(のぼる)にあてて、身の回りの出来事や珍しい南洋の風物についてやさしく語りかけるように手紙を書き送ります。「おとうちゃん」の愛情あふれる手紙は、幼い子どもたちにとってかけがえのない贈り物となりました。本展ではこの時期の家族とのかかわりにスポットを当て、わが子へあてた手紙全81通を中心に展観します。
同時開催=常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち 第3部 太宰治、三島由紀夫から現代まで」
会期】2025年8月2日(土)~9月23日(火・祝)
休館日:月曜日(8月11日、9月15日は開館)
【開館時間】午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
【会場】神奈川近代文学館第2展示室
※ゆうパケットミニ発送。
水漏れ防止し、リーフレット、チケット共に折ります。