※こちらは既に廃番となった現在は製造されていない昭和時期のマイセン写し色絵草花紋の花瓶です。今後入荷は大変厳しい為、1点物となり、私自身マイセン写し色絵草花紋の花瓶は初めて目にしました。
賞美堂といえば、古伊万里や鍋島、明治伊万里にあったデザインを復刻している有田焼の商社です。今回はその賞美堂 其泉 が制作していたマイセン写し色絵草花紋 花瓶を出品します。
この商品が何故マイセン写しなのか、について知る必要があります。
1700年初頭、江戸時代、輸出されていた古伊万里の1つの様式であった柿右衛門様式の色絵磁器がヨーロッパに到来しました。柿右衛門様式の人気は高まり、磁器焼成はヨーロッパの強い願望となります。
当時、ザクセン侯であったアウグスト強王は、自国の精鋭部隊151人をプロイセン王が持つ600余の中国磁器と交換したり、ドレスデンのツヴィンガー宮殿に磁器で飾った「日本宮」を建設するほど熱狂的なコレクターでした。その熱意は止まらず、錬金術師べドガーと科学者チルンハウスへ磁器製造を命じます。1709年、マイセンにてヨーロッパ初の磁器開発に成功します。時は過ぎ1720年、画家ヘロルトがウィーンから招かれ色絵が焼けるようになり、1725年ついに念願の柿右衛門様式の模倣が始まりました。
マイセンの地で、東洋の美(柿右衛門様式)を写し制作されたもの、つまりこれが「マイセン写し」なのです。
本作品はマイセン写し色絵草花紋となっています
が、、
デザインとされたもので、図録本の正式名称は「色絵 見込牡丹花鳥割文輪花形鉢」です。本物は鉢の形状に施されたものです。
忠実に再現された本作品は、草花紋と花鳥紋を交互に描き込み、見込み中央部分に牡丹の折枝一輪のみの上品な仕上がりです。
驚くことに縁の金彩、底部の金彩全てにスレが全くありません。また傷ひとつない新品未使用品となります。
サイズは写真の通りです。
よろしくお願い致します。