将棋駒黄楊光花作錦旗書
とてもきれいな黄楊の落ち着いたいい駒です。
光花駒は、山形県天童市の伝統ある将棋駒製作工房「佐藤敬商店」に由来します。この工房は初代光匠・佐藤権七氏が創業し、NHK杯で使われる一字彫埋駒の作者としても知られる名門の駒工房です。佐藤権七氏の子息である二代目光匠・佐藤稔氏がその技術を継承し、駒作りを続けています。
光花(こうか)という銘は、佐藤稔氏が機械彫りで量産する将棋駒の作家号(ブランド名)として用いられています。手彫りで仕上げる作品には「光匠」銘が入り、光花はあくまで機械彫りの駒に付けられる共通の呼称です。これにより、伝統のある一字彫り書体を機械彫りながらも一定の柔らかさとしなやかさを表現し、実用的かつ普及しやすい駒を提供しています。
歴史的には、初代光匠・佐藤権七氏が駒の書体や彫技術を確立し、それを基に次代の佐藤稔氏が現代の機械彫り技術と融合させる形で光花駒は生み出されました。この背景には、将棋駒の伝統と手技の継承を重要視しつつ、より多くの愛好者に手頃な価格で駒を届けるという考えがあります。
総じて、光花駒は「伝統の名門工房の技術を現代の機械技術で継承し、普及を目指した歴史的経緯を持つ将棋駒」であり、その名前は単なる作家名ではなく、佐藤敬商店が提供する機械彫り駒のブランドとしての意味合いが強いです。
suk